Vol.2 RICOH THETA 開発者インタビュー 360°空間音声開発者に聞く。 Vol.2 RICOH THETA 開発者インタビュー 360°空間音声開発者に聞く。

Vol.2
RICOH THETA 開発者インタビュー
360°空間音声
開発者に聞く。

~3DマイクロフォンTA-1編~

株式会社リコー
大熊 崇文

「外付けマイクロフォンに、オーディオテクニカ社のマイクロフォンユニットを採用」

本体の内蔵マイクと外部マイクロフォンの違いは何でしょうか。

内蔵マイクは、360°空間音声の入門編にあたります。気軽に体験していただく機能として用意させていただきました。これは、きわめて小型の構成のため、「人の声や簡単にその場の雰囲気を録る」という用途に適しています。とはいえ構造上、低音側が弱く、屋外で使う場合は風雑音が気になる場面があることも事実です。そこで、高音質な音楽の録音や屋外で使用される場合は、別売の3Dマイクロフォン TA-1の使用をお勧めします。

3DマイクロフォンTA-1の特長は?

「外付けマイクロフォンに、オーディオテクニカ社のマイクロフォンユニットを採用」

業務用マイクロフォンやヘッドフォンの技術とノウハウを持つ、オーディオテクニカ社のマイクロフォンユニットを採用しています。オーディオテクニカ社のコンセプトでもあるのですが、より柔らかく、実際に耳で聴くような自然な音が録れることが最大の特徴です。
さらに、搭載されている4つの単一指向性マイクロフォンの感度特性を、日本国内で生産時に高精度でマッチングしています。このマッチングを行う理由は、THETA内で処理する際に特定方向の音が大きくなるなど、音の偏りを発生させないためです。実際のその場の音を再現しつつ、安定した音響特性を確保しています。オーディオテクニカ社のマイクロフォン素子1つひとつの指向特性も安定していることからTHETA内に取り込んだ際に、より滑らかに方向性を感じることができます。

マイクそれぞれが、本体内蔵のものより大きいですね。

3Dマイクロフォン TA-1

搭載している単一指向性マイクロフォン素子は、10mm径の大口径になっています。内蔵マイクロフォンより素子が大きいので、大音量に強く、音が割れにくいことが特長です。低い音まで入るので、内蔵のものと比較するとより自然な音が録れ、臨場感が増します。
画像への3Dマイクロフォンの映り込みも最小限に抑えられています。せっかく良い音、良い映像が撮れても、360°動画ではマイクロフォンが映り込んでしまうことで画に対する影響が大きくなりますので。当初は上部に配置する案もありました。

3Dマイクロフォン TA-1は、屋外で使用する場面が多くなると思いますが、配慮した点は。

外部マイク試作機とウインドスクリーンを装着した3DマイクロフォンTA-1/USBケーブルと同時使用が可能

屋外で使うときの風雑音対策、素子保護を目的として、金属製のメッシュでマイクロフォン素子を囲っています。付属品として専用のウインドスクリーンも用意しています。
内蔵マイクロフォンも、風雑音をできるだけ減らすような信号処理を入れてはいますが、ウインドスクリーンで物理的に囲ってしまったほうが、風雑音に対する効果としては大きくなります。外でさっと使いたいときは、本体のみのほうがワンタッチという面では素早く録れますね。
TA-1には下部に三脚穴もつけているので、高品質な音をじっくりと狙いたい場合には活用いただけると思います。また、USBケーブルを本体と接続するためのガイドもあります。TA-1を接続していても、USBで給電しながら撮影ができるようにしました。

外付けマイクロフォンを使い、本当に耳で聴いているような録音をぜひ楽しんでいただけるとうれしいです。

「THETA内の画像を大画面で見る、リモート再生にも対応」

プロフィール

大熊 崇文 株式会社リコー 産業プロダクツ事業本部 先行技術開発室

大熊 崇文

株式会社リコー 産業プロダクツ事業本部
先行技術開発室

2006年リコー入社。大学時代は環境電磁工学の研究に従事。
仕事ではコンパクトカメラGRやTHETAのエレキハードウェア開発、ハードウェア目線でのソフトウェア動作仕様等を担当。
趣味は、サックス演奏、テニスなど。

※本内容は、2017年9月15日公開時点の情報にもとづいています。